「家計調査」って皆さん聞かれたことがあるでしょうか?
実は、私知らなくて、「国勢調査」と勘違いしていました。
「国勢調査」は、日本に住んでいる全ての人及び世帯を対象とする国の最も重要な統計調査で、5年ごとに行われます。
A4の大きな封筒の中に書類が入っているあれです。
「家計調査」は総務省統計局による統計調査ですが、その年に選ばれた地域の中から全国約9,000世帯の方々を対象として、家計の収入・支出・貯蓄・負債などを毎月調査しているもの、だそうです。
なので、今までに当たったことのない方も多いかと思います。
中年女性が急に現れた
ある日の15時半頃、次女が学校から帰ってきました。ドアに鍵をかけていたのでガチャッと開けると、次女の後ろに見知らぬ中年女性が立っていました。下品でもなく悪い印象の方ではないですが、いきなり立っているとびっくりします。うちはマンションなので、次女の知っている人かと思いました。「学校の人??」
しかし、次女の困惑したような表情を見ると、次女も知らない人なんだな、ということがわかります。
その方は、「突然すみません。私は総務省からきました〇〇県統計課の者です」とネームホルダーを見せてくれました。
「この度、今年の家計調査にここの地域が選ばれました。つきまして、この地域の住民の方に家計調査をお願いしていまして…」
そして、急にうちの玄関先にあるものなどを「これ、かわいいですね〜」などと褒めはじめました。
なんだか違和感を感じながらも、お話を聞いてみました。
家計調査って、ああ、あの何年かに一回あるやつですね。したことありますよ
いえ、それは国勢調査のことだと思います。
家計調査は、また別のものなんです
あ、そうなんですね。具体的にはどんなことをするんですか?
詳しい内容についてはまた後日郵送させていただきますので、今日はこちらにお住まいの方のお名前を書いていただくだけで大丈夫です
「え?本当にこの人、大丈夫?情報を悪用されたりしないかな」
本当に公の機関の方ですか?
はい、私は〇〇県の統計課から来ました。今年はこの地域が対象となりましたので、今各ご家庭を訪問させていただいているんです。
この調査によって、この地域は学費によくお金をかけている、とか、パンの消費量が多い、とかそういうこともわかるんですよ
とまたネームホルダーを見せてくれました。
確か、書類には統計調査をするにあたり、この住所に住んでいる人の名前を全員分記入してください、と書いてあったような気がします。
口座番号などを書くところはないし、本当に統計調査の方だったら申し訳ないし…とその時記入しました。
私、今日はたまたま家にいたんですが、普段は仕事をしているのでこの時間には家にいないことが多いんです。仕事もあるし、子どももいるし、忙しいからあんまり大変な内容だと協力できないかもしれないですがいいですか?
わかりました。そのことは帰ったら担当の者にお伝えしておきます
その方はいそいそと帰られました。
さて、どんなことをするのかな、ちょっと調べてみよう…
全く説明がないところが非常に気になる…
なんか悪い予感がする…
パンフレットには「家計調査の結果は誰でもインターネットで見れます」みたいなことしか書いていません。
家計調査の内容
家事などがひと段落した後、「家計調査」と調べてみました。
家計調査の概要はすぐにわかりました。
すると、他にも気になる意外な言葉が出てきます。「謝礼」など。
謝礼があるってなんか大変な作業なんじゃないの?
そこから入っていきました。
正直、何をするのかという内容に関しては検索してもすぐに出てこないんですね。
いろいろ検索していくうちに、されたことのある方の体験談などが出てきます。
そして、それがいつの話なのか、今でもそうなのかわかりませんが、どうやら毎日の総収入と総支出を項目ごとに記入していかなければならないようだということがわかってきました。
それも、最初の1ヶ月は野菜などの重量(g)も記入しないといけなくてすごく大変だった、とか、調査は半年あって毎月提出しなければならないとか。
断ったら50万円以下の罰金になるらしい、とか、謝礼がボールペンで残念だった、とかいろいろな記事が出てきます。
パソコンなどで入力しようにも途中でフリーズする、とか、県によっては入力不要でレシートを渡すだけでよかった、とか。
とにかく、めちゃくちゃ大変そうだということだけはよくわかりました。
レシートのある買い物はいいけど、レシートなどがないものも含めて、全ての支出と収入を書くらしいです。
この話を受けてから、離婚したりご主人が単身赴任になったりして環境が変わった場合も、一旦引き受けたら断れないとか。
謝礼に関しても、地域によって、毎月カレーやコーヒーの詰め合わせだったり、はたまたQUOカード500円分だったり、いろいろなようです。
中には、これを機に家計をつけるようになってよかった、とか、謝礼が楽しみでしてよかった、という方もいらっしゃいます。
読めば読むほど、正直これは今の私には無理だな、と思いました。
どうしよう、断れるものなら断りたい。
老後の一人暮らしならまだしも、買い物もめちゃくちゃ多いし。
習い事のお月謝や学校で買うお裁縫道具や習字の墨汁、絵の具や鉛筆の買い足し、子どものお友達へのちょっとしたプレゼントなど考えたら考えるほど恐ろしい…
あの女性を見かけた
それからというもの、全くの音沙汰なしであの話は夢だったのではないか、と思うほどでした。
郵便物も届かないし。
ただ、町内の掲示板に「家計調査の対象地域になっています」というお知らせは掲示されています。
なんとか免れたい。
ある日、仕事が終わって帰宅する途中にあの女性の方(多分)を見かけました。
「うわー、うちに来てたのかな。私の顔なんて覚えてないだろうけど、とにかく会わないようにしよう」ドキドキしながらルートを迂回し猛ダッシュで帰宅しました。
ルートを迂回したからまた家の前で会わないかな、とか、この後うちにきたらどうしよう、とかまぁいろいろな思いが湧き上がってきましたね。
しかし、その日はうちには来られませんでした。
封書が届いた
そうこうするうちに白い縦長の封筒が届きました。まぁまぁの厚みがあります。「依頼状在中」と大きく書かれてあります。
「どひゃ〜、ついに来てしまった(泣)」
半ば諦めモードで開封すると、「このたびお宅様に家計簿等の記入をお願いすることとなりました」と。
わー、やっぱり家計簿つけなあかんねや〜!忙しいから無理やと言ったのに〜。
「なお、調査の内容などにつきましては近日中に調査員がお伺いしてご説明申し上げます」
ひいぃ〜(泣)
なお、兵庫県に関しては、謝礼は上記のようになっているようです。
私が読んだ記事の中ではいい方なのではないかと思いました。
結局
実は、その後待てど暮らせど調査員さんが来られることはありませんでした。
もしかしたら、何度も足を運んでくれたのかもしれません。
仕事をしているため不在なことが多かったのでわからないのですが、居留守はつかっていません。
「どうなるのかな?」と思っていましたが、ある日また封書が届きました。
「わ〜、今度はなんやろ…」
そこには、「他の方が引き受けてくれることになったので、その方にお願いすることになりました」という内容が書かれてありました。
正直、めちゃくちゃありがたかったです。その方、ありがとうございます!
申し訳ない気持ちもあります。もしまた老後にお話があればその時はお引き受けしようかと思います。
詳細がわからないですが、もし本当に家計簿をつけなければならないのだとしたら、もう少し各個人に負担にならないよう簡略化していただかないと子育て共働き世帯や介護中の会社員の方には厳しいでしょうね。
「家計調査」についてあまりにも知らなさすぎたので、まとめてみました。
読んでいただいてありがとうございました。
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