肋骨にヒビがはいった、もしくははいったかもしれない方へ

医療

・特に思い当たることもないけど、わきばらが痛い…

・胸を強打してから、くしゃみや咳をすると激痛がはしる…

・階段から落ちてから、笑うと胸の横あたりが痛くてたまらない

肋骨の骨折はレントゲンにはうつってこないことも多く、このように言われることが多いです。

レントゲンでははっきりとはわからないのですが、肋骨にヒビがはいっているかもしれません。

もし、ヒビがはいっていても、はいっていなくても、そしてもしかしたら骨折していたとしても、治療方法は同じになります

肋骨のひびにはバストバンド

肋骨の骨折で手術をするということは基本的にはありません。

肋骨を骨折しても、たいていヒビですむことが多く、完全に骨折することは少ないです。

もし骨折したとしても、大きなずれがないことが多いので、基本的には、安静治療ということになります。

しかし、ひびでもめちゃくちゃ痛いです!

咳やくしゃみが出た時なんて大変です。

ということで、みなさん、診察室に入って来られるときは、胸に手を当てながらそろ〜りと歩いていることが多いです。

何か原因をおたずねすると、

・スポーツをしていて人とぶつかったり転倒したりした

・階段からおちた

・こけた時に胸を強打した

というものが多いですが、中にはまったく原因がなく思いあたるものが何もない、とおっしゃる方もいらっしゃいます。

いずれにせよ痛みを生じていますので、レントゲンをとるわけですが、たいてい明らかな骨折やひびがみあたりません。

そこで、バストバンドの出番です。

バストバンドとは

バストバンドとは胸部周囲をぐるっと巻く幅が広いバンドで、マジックテープでとめます。

一方の先は2つにわかれています。

もう一方はわかれていません。

痛いところにわかれていない方を当てて、胸の周りをぐるっと一周させます。

慣れないうちは誰かに助けてもらえそうなら助けてもらいましょう。

痛みもあって装着が難しいかもしれません。

息苦しくない程度に、わかれている方のマジックテープをとめます。

この時ゆるゆるですと効果を発揮しませんので、少しきつめくらいで巻きましょう。

このバンドの締め付けで胸骨の動きを制限します。

息をしたり、くしゃみや咳をするときはどうしても肋骨が動きます。

その時に、ダメージを受けている骨も動いて痛みを生じるのです。

バストバンドをきつめに巻いた状態で深呼吸をしてみてください。痛みがましになっていれば、このバストバンドの効果があるということになります。

かなり原始的なやり方ですが、これ意外にいい方法がないとも言えます。

ちなみにこのバストバンドはネットでも購入できます。

だいたい1200円くらいのようです。

ちなみに、病院で処方されると、もし骨折と診断されなかった場合は600円ほどでしょうか。

骨折の場合はまた計算方法が変わりますので、金額が変わってしまいます。

国で決まっている診療の点数の付け方ってすごく難しいらしいですね。

病院に行くと、レントゲンを撮ったり診察代はかかりますが、一緒にお薬も処方してもらえますし、受診した方が痛みを軽減させる薬やバンドが一気に手に入りますね。

バストバンドの装着ポイントもおしえてもらえると思います。

病院では息を吐ききった時に巻いたりしますが、痛くてそれどころじゃない場合は、一旦巻いてからバンドを少しずつしめていけばいい話ですから、難しく考えずにとりあえず水平に巻ければいいと思います。

痛みはいつとれるのか?

さて、つらい痛みですが、日に日にましになっていきます。

とは言え、昨日から今日が劇的に良くなってくるということは残念ながらありません。

1週間経ってやっと少し、マシというか慣れたというか、そんな感じになって、

2週間経つと、先週よりは動きやすくなりました〜、まだ痛いですけど、という風に変わっていきます。

3週間くらい経つと、まだ痛いですけどだいぶましです〜、となってきます。

ということで、1ヶ月経過したらまだ痛いけど、最初に比べたらずいぶんまし、という風になってきます。

その間は、シップを貼ったり痛みどめをのんだりしながらなんとかかんとか過ごしていく、というかたちになります。

ご高齢でおひとり暮らしが無理な方は、場合によっては入院することもありますが、基本的には入院することなく日常生活を無理のない範囲でしていく、ということになります。

バストバンドはかぶれやすい

ベルトやバンドは、締め付ける面積が広くしっかりと巻きますから、その部分に赤いぶつぶつができて痒くなることが多々あります。

少しでもこうなったら、早めに皮膚科を受診して軟膏やクリームを処方してもらってください。

何もしなければ悪化することも多いですし、悪化するスピードも早いことが多いです。

特に夏場は汗をかきますから、かぶれも生じやすいです。

皮膚科の先生にもよると思いますが、ステロイドを処方されることも多いと思います。

ステロイドに対して過剰に反応される方がいらっしゃいますが、皮膚に塗るクリームを一定期間だけ使用する場合は心配いらないことが多いです。

気になられる方は、ぜひお医者さんに聞いて納得した上で処方してもらってくださいね。

皆様の痛みが1日も早くよくなりますように。

読んでいただきありがとうございました。

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