小学校高学年以上の女子の子どもを持つ親御さんなら、子宮頸がんワクチン接種について一度はちらっと考えたことがあるのではないでしょうか。
今ではテレビのコマーシャルでも子宮頸がんワクチン接種を推奨していますね。
私自身がそうで、「子宮頸がんワクチン、どうしようかな〜」と漠然と考えていましたが、長女が確か小6の時に接種券が届きました。
そして、接種をしないまま経過をするうちに、先日、再度接種券が届きました。
これまで、友人から「ワクチン、どうするの〜?うつの〜?」と聞かれることが多かったのですが、自分自身まだ答えを出せていなくて、逆に「〇〇ちゃんのとこはどうするの〜?」と聞き返したりしていました。
子宮頸がんワクチンに関する話題は、しょっちゅうわたしの周りで出てきますので、みんな同じ悩みを持っているのだな〜、と実感しています。
そんなやりとりの中で、私が友人たちから聞いた情報と、自分が調べた情報、そして現時点で私が出している結論について綴りたいと思います。
私が友人から聞いた情報・考えなど
子宮頸がんワクチンに関しては、かつての神経障害等の副作用に苦しむ方々の報道が強く印象に残っています。
一時は子宮頸がんワクチン接種が積極的に推奨されない期間がありましたが、現在は小学校6年生になったら自宅に接種券が送られてきます。
そして、今年の令和4年の4月より、個別の勧奨が行われることとなりました。
現在、長女は中2ですが、まだ接種をしていません。
実際、私の周りの友人や知り合いの娘さんの中でも接種している人はまだ少ないのが現状です。
「上の子が接種して大丈夫だったから、下の子も何も考えずに接種させた」と言っている友人がいましたが、よく考えると私の周りには中2で長女というパターンが多いので、みんな慎重になっているのでしょうね。
ところで、友人の知り合いの産婦人科医がこんなことをおしえてくれたそうです。
子宮頸がんワクチンは世界でも非常に安全なワクチンとして認識されているのよ。
この世でがんを予防するワクチンというのは、B型肝炎ワクチンと子宮頸がんワクチンの2種類しかないのに、接種しないなんてナンセンスだよ。
私は、産婦人科医として今までに様々なケースを見てきたの。
妊娠前に子宮を取ってしまわなければならなくなったケース。
妊娠の喜びもつかぬ間、子宮頸がんがみつかり、赤ちゃんも諦めなければならなくなったケース。
命を脅かされる現実。
このようなつらい現実と現在報告されている副作用を比較すると、接種しないという選択肢はないし、自分の娘にも必ず接種させるよ。
このようにおっしゃっていたそうです。
これを聞くと、なるほど、と思います。
別の友人もかかりつけの小児科の先生に、子宮頸がんワクチン接種についてたずねてみたところ、
心配することはないですよ。
ぜひうってください!
と言われたそうです。
ちなみに、「今日できますよ!うちますか?」と言われたそうですが、その時はうたなかったとのことです。
さて、先ほどの産婦人科の先生の話に戻りますが、さらに私の知らないことがありました。
送られてくる予防接種券で接種できる子宮頸がんワクチンとはまた別に、自費でできる子宮頸がんワクチンがあるって知ってた?
「ん?聞いたことない」
友人「自費でする子宮頸がんワクチンの方が多種のウイルスに対応してるからいいらしいよ。いくらかかるかは知らないけど」
友人「今は子宮頸がんになるのが若年化してきているんだって。それは、若い女性がピルを飲むことが増えてきているかららしいよ」
という今の現状もおしえてくれました。
ということは、その他の感染症も絶対に増えているはずですよね。
恐ろしいことです。
自分が調べた情報
ということで、子宮頸がんワクチンについて調べてみました。
ここでは、子宮頸がんやワクチンについて等の細かい内容については省きます。
私が調べたことは主に3つです。
- 子宮頸がんワクチンには3種類あり、そのうち定期接種になっているのは2種類
- 子宮頸がんワクチンは他の病気を予防する効果もある
- 男子もワクチンを受けられる
それでは、それぞれについてみていきましょう。
⒈子宮頸がんワクチンには3種類ある
・2価「サーバリックス」(GSK) 70%の子宮頸がん等を予防
・4価「ガーダシル」(MSD) 70%の子宮頸がんと肛門がん、尖圭コンジローム等を予防
・9価「シルガード」(MSD) 90%の子宮頸がんと肛門がん、尖圭コンジローム等を予防
現在、定期接種の対象となっているものは、サーバリックスとガーダシルです。
このどちらか一つを選択し同じものを3回接種します。
詳しくは、各市町村のホームページにも説明がありますが、私がどちらか選択するならガーダシルの方です。
予防できるウイルスの型の数が多いから、という単純な理由からです。
サーバリックスが2つの型に対応しているのに対し、ガーダシルは4つの型に対応しています。
現在、任意接種であるシルガードですが、こちらは9つの型に対応しており、海外ではこのシルガードが公費接種されているところが多いようです。
シルガードは日本では、2021年2月より販売が開始されました。
9価のシルガードも3回接種ですが、調べてみると非常に高価だということがわかりました。
1回あたり27,500円〜38,000円と各医療機関により金額の差はありますが、いずれにせよ3回接種で10万円前後かかるということがわかりました。
しかし、3種類を比較すると、内容的にはシルガードが一番有効的です。
このシルガードが公費にならないかな〜、と思って調べてみると、なんと厚生労働省のホームページに期待できるようなことが書かれてありました。
「シルガード9は、現時点では定期接種の対象ではありませんが、厚生労働省の審議会で定期接種の対象とするか検討中です」(2022年6月)
いつ、という具体的な詳細はありませんでしたが、2023〜2024年頃公費になるという噂もあるようです。
2.子宮頸がんワクチンは他の病気も予防できる
子宮頸がんの原因となるのはヒトパピローマウィルス(HPV)ですが、このウィルスにはいろんな型があって、子宮頸がん以外にも喉のがんや肛門のがんを引き起こしたりもします。
ガーダシル4とシルガード9は尖圭コンジロームも予防できます。
もちろん、予防接種だけでなく定期検診は必要ですが、予防接種と定期検診の併用でかなりの確率で子宮頸がんが予防できるとのことです。
3.男子も予防接種を受けることができる
子宮頸がんワクチンと聞けば、女子がうけるもの、という固定概念がありましたが、欧米諸国では男性もワクチン接種が推奨されています。
男性も接種することで子宮頸がんから女性を守ることができます。
また喉のがんや肛門がんの発症予防にもなります。
現時点で私が出した結論
今まではやみくもに子宮頸がんワクチンを恐れていましたが、いろいろと調べてメリットも大きいことがわかりました。
長女は今年(2022年)中学2年生になります。
公費で接種できるのは高校1年生までです。
私の出した結論は、
「シルガード9が公費にならないか、高校1年生まで待ってみる」
です。
この結論がいいのか悪いのかわかりませんが、やはり怖いという気持ちがぬぐいきれず…
しばらくはこの決断に基づいて様子をみようと思いました。
ちなみに、友人がフィンランドに住んでいるのですが、フィンランドでは全ての予防接種は任意とのことで、接種券が送られてくるということはまずないそうです。
海外でもどの国が公費で、かつ任意摂取なのかどうなのか、ということもまた調べてみたいですね。
今回もざっくりとした内容になりましたが、みなさまのお役にたてたら嬉しいです。
ー追記ー
2022年10月にニュースで「シルガード9が2023年に公費で接種できるようになる」とみました。
もしそうだと嬉しいですね!
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