痛くてもジムに行っていいですか?
整形外科の外来ではこちらの質問も本当によくきかれます。
みなさん、ジムで体を動かしていらっしゃって素晴らしいですね!
基本的な痛みとの付き合い方がわかっていればご自分で今後も判断しやすくなると思いますので、よければ参考にしてみてくださいね。
基本的な痛みとの付き合い方
整形外科を受診される患者さんはどこか痛いところがあるから受診されることが多いです。
たいてい1ヶ所ないし2ヶ所に痛みがあって、それで受診されます。
何かきっかけがあって痛みを生じている場合は、日にち薬のことも多いです。
そういう場合、医師からは
痛みがすぐにはひかないとは思いますが、また徐々にひいてくると思いますので、それまでは無理をせずできる範囲で動くようにしてくださいね
お薬とシップをお出ししておきます
また1週間後様子をみせてくださいね
と言われることが多いです。
これは「痛みを伴うような動きはしてはダメですよ。痛くなければその動きは問題ありません」という意味も含んでいます。
例えば、肘を痛めている場合、走っても肘が痛くなければ走っても大丈夫です。
肩が痛い場合、スクワットをしても肩が痛まなければスクワットをしても大丈夫です。
膝が痛い場合、腹筋や背筋を鍛えるような運動をしても膝が痛くなければその動きも大丈夫です。
症状に合わせて、痛みが出ないような運動内容であれば問題ありません。
ですので、ジムでエアロビに参加している、というのであればご自分で調整しながら参加することは可能かもしれませんし、筋トレメインにされている方は、痛いところ以外の部位を筋トレすることは可能かとは思いますが、いずれにせよ少し工夫が必要となってきますね。
子どもの場合は、「部活やチームには参加してもいいけど、走ったらダメだよ」とか「ボールに触るのはやめといてね」とか「応援にまわってね」とか「筋トレはいいよ」とか、もしくは、「大会を控えて大切な時期で本当に残念だけど、1ヶ月は安静にしないとダメなので練習はお休みしてください」など、症状に合わせてアドバイスをします。
膝が痛い時のスクワットは?
実はスクワットで膝を痛めて病院に来られる患者さんはとても多いです。
中には「膝が痛いと言うと、ジムでスクワットを勧められた」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、
膝が痛む場合、スクワットは絶対ダメです(医師より)。
するなら痛みが落ち着いてからです。
とにかく、スクワットを始めたことが膝痛のきっかけになっていることがとても多いです。
今まで膝なんか痛くなったことがないんですが、3日ほど前から痛くて…
何か思い当たることはありませんか?何かきっかけがあったとか
いや、特に思い当たることはないです…
スクワットをされたりしませんでしたか?
あ、そういえばこの前しました!
筋トレはフォームがとても難しいですよね。
ちょっとフォームが正しくないだけで自分の体を痛めてしまうということはよくあることです。
また、今まであまり運動をされていない方が急に運動をしたら負荷がかかりすぎてしまう可能性もあります。
同じような経験をお持ちの方がいらっしゃったら、痛みがひくまでスクワットは禁止です。
スクワットでここまで膝の痛みが出ると思われないので、意外なんですよね。
「本当にこれが原因?」と皆さん思われるようですが、他に思い当たる要因がなければほぼ間違いなくそうだと思います。
体の声を聞く
「痛かったら痛い動きをしない」
「めまいがしたら横になって休む」
「風邪をひいたらスケジュール管理をして休む時間を確保する」
「痛痒い湿疹ができたら、そこの部位を清潔にして薬を塗って掻かないようにする」
これらは全て「体の声を聞く」ということですね。
皆さん、無意識にされていると思いますが、これが一番大切です。
そして、これこそが「基本的な考え方」になります。
急性の痛みはまた落ち着くことが多いですから、焦らずたまにはゆったりと過ごしてみるのもいいかもしれませんね。
余談ですが、慢性的な肩の痛みなど中には「痛いけど動かした方がいい」というものもありますので、判断がつかなければぜひ病院を受診してくださいね。
読んでいただいてありがとうございました。
コメント