妊娠中や産後に指が曲げにくい

医療

妊娠中や出産後子育て中に、手がむくんだり指が曲げにくくなったり、というご経験をされた方がいらっしゃると思います。

わたしも経験しました。妊娠中も子育て中も両方ありました。

その時は、「体がむくんでいるからかな」とか「子育てで抱っこも多いし手を酷使しているかな」とあまり深く考えていなかったのですが、それが心配で受診される方は多いですし、このような状態になられている方が多いので、お伝えしたいと思います。

妊娠中・産後の手の不具合

結論から先にお伝えすると、治ることが多いです。

わたしも知らないうちに治っていました。

しかし、2人出産していますので、通算4年以上は続いていたと思います。

受診に来られる方には、採血をしてリウマチでないことを確認します。

まずリウマチであることは少ないので、妊娠や産後のホルモンのせいでこのような症状が出ていることが多いです。

特に妊娠中はリラキシンという女性ホルモンの影響で関節がゆるむことが多いです。

また、妊娠中・産後は体が本当にむくみますよね。

指や手首などを動かしたりするときは腱が動くのですが、腱鞘というトンネルの中を通ります。

むくむと、腱と腱鞘の間にひっかかりが起きやすくなります。

それで、痛みを伴ったり、動かしにくかったりします。

いろいろな症状がある

わたしの場合は、指が曲げにくくて伸ばすときに「カッコン」とひっかかりがある、という症状でしたが、中には痛みを伴われている方もたくさんいらっしゃいます。

手首が痛かったり、朝にこわばりが特にきつかったり、と人によって症状は様々です。

抱っこや子育てで重たいものを持つ機会も増えますので、それで手首が腱鞘炎になられる方も本当に多いです。

対処できることが意外と少ない

妊娠中や授乳中は内服もあまりできませんし、抱っこをやめることもできませんから、安静にすることが難しいです。

ばね指や腱鞘炎の場合、通常はステロイドの注射もしますが、そういう状況ですので注射もしないことが多いです。

むくみもなかなかコントロールするのは難しいですよね。

リハビリに通うことも時間的に難しいです。

ということで、先生のこの一言が一番の治療薬になることも多いです。

心配しなくて大丈夫ですよ。

今はホルモンや子育ての関係で一時的に起きていることですから。

しばらく続きますが、いつか治りますのでね。

これで、皆さん安心して帰られます。

しかし、中には本当に動かせなくてどうしようもない状態の方もいらっしゃると思いますので、そのような方や心配が止まらない方はぜひ整形外科を受診してみてくださいね。

できれば、整形外科の中でも「手外科」のあるところがいいかもしれませんね。

わたしは、できるだけ手をいっぱいに広げたり閉じたり、と手のストレッチを意識してやっていました。

効果のほどはわかりませんが…

産前産後は本当に人生の中でも大変な時期です。

いろんな方に手伝ってもらって少しでも負担がかからないように過ごせたらいいですね。

読んでいただいてありがとうございました。

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